フライングトゥールビヨン – 旋回する時針

  • Hybris Mechanica tourbillon master
マスター・グランド・トラディション・グランド・コンプリケーションは、高級時計の世界で唯一、恒星時を表示するためにフライングトゥールビヨンを搭載しています。この特殊機能は、ダイヤルの下に収納された3層の複雑な機構によって動かされています。最下部層には24時間で1回転する1枚のディスクがあしらわれ、その外周部分では太陽が標準時を表示しています。そしてこの上に北半球の星図が描かれたブルーラッカーのディスクがセットされ、さらにその上にフライングトゥールビヨンが搭載されています。この構造において、フライングトゥールビヨンは,星図と同様にムーブメントの上に位置しています。また、星図は快適な機能性を確保するために、ボールベアリングと8個の石の上にセットされています。下部と上部に受けがあしらわれたオーソドックスな構造とは異なり、フライングトゥールビヨンはムーブメント側のみに固定されており、たった1本の軸で支えられています。こうして、グランド・コンプリケーションのトゥールビヨンには、直径12.42mm、厚さ3.85mm に対して73個以上の部品が使用されています。超軽量のチタン製ケージには、脱進機をより堪能できるように、最小限の機能が備えられています。また、このケージはセラミック製ボールベアリングの上にセットされているため注油を必要としません。直径10mmのモノメタルテンプには、調整ネジとターミナルカーブを持つブレゲひげゼンマイがあしらわれており、11.5 mg•cm2の慣性モーメントに4Hertz の高振動を実現しています。脱進機に使われているシリコン製の部品は、アンクルとガンギ車のようにはっきりと見ることができます。また、ガンギ車はかつて類を見ない斬新なフォルムを形成し、近年最も求められている軽さと機能性を兼ね備えています。一方アンクルは、最高レベルのエアロダイナミクスを実現する直線的なフォルムが採用されています。注油を必要としないシリコン製の部品を使用することは、単に時計の精度を長期間保つだけでなく、広く一般的に使用されているステンレススチールに比べ、部品の慣性モーメントをおよそ3分の1に軽減しています。こうした改良により、脱進機の全体的な効率を15%以上向上させています。