レベルソ・トリビュート
アルボルズ山に再頂したサーム
レベルソ・トリビュート
アルボルズ山に再頂したサーム
色と素材のバリエーション
サヴォワフェール
パイヨン装飾と細密画に費やす100時間
メゾンの芸術装飾職人たちの前に立ちはだかった最初の挑戦は、原画を2 cm²という極小表面に再現することでした。エナメル装飾を施した表面に、それぞれに合わせて形や大きさを正確にカットした極薄の金箔(24k、999/1000)を一片ずつ埋め込んでいくパイヨン装飾技法を用い、幾多もの複雑な工程を経た後に完成するエナメル装飾細密画は、繊細な煌めきを纏っています。 職人たちはそれぞれのケースバックにつき100時間を費やし、この非常に高度な技術を要する作業を施していきます。


夢幻の世界を再現するギョーシェ彫り装飾とエナメル装飾ダイヤル
グラン・フー エナメル装飾技法を用い、グリーンに彩られたダイヤル表面下には、32の精確な線で構成されるウェーブパターンがギョーシェ彫り装飾技巧を駆使して彫り込まれ、原画の多彩なグリーントーンを再現しています。このベースに施したギョーシェ彫り装飾技巧には、100年の歴史を有す手動旋盤が用いられています。レベルソ・トリビュートコレクションを象徴するデザインコードのシンプルさが、ギョーシェ彫り装飾の美しさとエナメル装飾による豊かな色彩を最高に際立てています。

詩情豊かなペルシャ文学への誘い
細密画技巧へ捧げるトリビュート
ペルシャ文化を起源とする、細密画技巧にオマージュを捧げる当シリーズに連なる各作品のケースバックには、タフマースブ1世の『シャー・ナーメ』に収められた挿絵の細密画が描かれています。ポロ世界の真髄を捉えるこれらのタイムピースは、それぞれのエナメル装飾細密画によりポロ競技の起源とされるペルシャに敬意を表し、伝承の中で新たなストーリーを綴っています。
タフマースブ1世の『シャー・ナーメ』
『シャー・ナーメ』に編纂されている最も素晴らしい版の一版と名高い、タフマースブ1世に捧げる『シャー・ナーメ』の写本には258点の挿絵が収録されており、それぞれがペルシャ細密画技法の傑作と評されています。この版は1568年、オスマン帝国のスルタンであったセリム2世に贈呈され、トプカプ宮殿に長らく保管されていました。1970年代に入ると製本版の原稿は分割され、現在では世界中の博物館や個人のコレクションにその二つ折り本が保蔵されています。

アルボルズ山脈に登頂した英雄サーム
武勲誉れ高き英雄であったサームは、彼の息子が白髪で生誕した時、白髪は悪魔憑きの兆候と恐れられていた当時の風潮のため、生まれたばかりの息子ザールをアルボルズ山に置き去りにしてしまいます。しかし山頂に住む霊鳥スィーモルグが、ザールを優しく賢い青年へと養育しました。数年後、後悔の念に駆られたサームは息子に許しを求め、再会するため再度アルブルズ山に登頂します。ザールとサームの再会の場面は、許し、神の介入、そして父と息子の絆というテーマを反映しています。

キャリバー
角型の真髄
レベルソ・トリビュート・エナメル「シャー・ナーメ」の鼓動を刻む手巻きキャリバー822は、ジャガー・ルクルトの時計製造に対する哲学を真に体現する複雑機構です。デザイン、装飾、組み立てまで、全製造工程がマニュファクチュールのひとつ屋根の下で行われるマニュファクチュール製キャリバー822は、レベルソのレクタンギュラーケースに収まるよう特別に設計された、唯一無二の角型ムーブメントです。

キャリバー
ヘリテージ
アイコンウォッチの誕生
1931年、ジャガー・ルクルトは後に20世紀を代表するアイコンウォッチとなるクラシックなデザインのタイムピース、レベルソを発表しました。独特なフォルムと機能性を巧みに融合したレベルソは唯一無二の存在であり、今日でも革新性かつ現代性をたゆむことなく体現してます。
メタル製のケースバックは、ダイヤルを衝撃から保護する意図で当初設計されたものでしたが、モノグラム、エンブレム、パーソナルメッセージといったパーソナライゼーションを施すのに最適な無地のキャンバスとなり、ラッカー仕上げ、エングレービング、エナメル装飾、ジェムセッティングなどがあしらわれるようになりました。ジャガー・ルクルトの展示スペースでは、伝統的な超絶技巧が駆使された1936年発表のレベルソ「インディアン・ビューティー」などの傑出したモデルの数々をご紹介しています。
コレクション
芸術的な表現を描き出すキャンバスとして、パーソナライゼーションは初代レベルソが誕生して以来レベルソの中核を成す存在です。ひとつ屋根の下に180もの技巧が集結したジャガー・ルクルトのメティエ・ラール™(匠の技)工房は、パーソナライゼーションに命を吹き込むのにふさわしい場所です。