概要
独創性:半永久時計の幾何学的な表現
デザイン
奥行きと調和が織りなす意匠
幾何学的なパターンと6種の異なる仕上げを組み合わせたアトモス・レギュレーター ウッド・マーケットリーは、奥行きと素材、そして機構が呼応して、統一感のあるデザインを形づくっています。
幾何学が生む魅惑的な錯視
木象嵌装飾のパネルは、巧緻に組み合わされたウォールナット突板による幾何学的な構成が、奥行きを感じさせる印象的な視覚効果をもたらします。ブルートーンの濃淡で彩られたパターンは、木目の方向の変化と交差するラインによって、建築的な立体感や奥へと連なる面を想起させます。表面は完全にフラットでありながら、二次元の木象嵌装飾に三次元であるかのような魅惑的な錯視を生み出します。
質感の呼応
中心にはガラスキャビネットが据えられ、宙に浮かぶように配されたアトモスの機構が重力から解き放たれたかのような印象を与えます。ブラッシュ仕上げの面は木象嵌の木目とさりげなく呼応しています。ラッカーのブルーとダイヤルに配されたインデックスの色彩が全体の調和を高め、キャビネットを囲むように配された仕上げが造形を端正にまとめます。時表示ダイヤルに施されたアジュレ仕上げは作品に豊かな質感を添え、素材、色彩、機構が響き合う、美しい調和を織りなします。
サヴォワフェール
世紀を超えて継承される技術
アトモス・レギュレーター ウッド・マーケットリーの装飾パネルは、忍耐、素材、そして精度が一つとなる、幾世紀にもわたり受け継がれてきた工芸の技に連なるものです。木象嵌の伝統技法から、突板一枚一枚の慎重な選定と整形に至るまで。この構成は、技の熟練とともに長い時間の積み重ねによって培われた技法が息づいています。
忍耐が育む古来の技法
木象嵌は、17世紀のヨーロッパで大きく花開いた装飾工芸技巧です。当時の熟練職人たちは、この技を精緻な木組みの芸術へと発展させました。この技巧を習得するには長い年月を要し、ときには数十年に及ぶこともあります。それぞれの意匠は、きわめて薄い突板を切り出し、着色し、巧緻に組み合わせることで生み出されます。
木象嵌装飾の伝統
木象嵌装飾は、アトモスの誕生初期から歴史をともにしてきた装飾技法です。ジャガー・ルクルトは、早くも1930年代には精巧な木の装飾が施されたキャビネットのアトモスを世に送り出し、当時の装飾芸術様式を映し出していました。慎重に選び抜かれた突板から生まれるそれぞれの意匠は、精密な切り出し、組み合わせ、そして仕上げの工程を要しました。これら初期の作品は、アトモスが単なる技術的達成にとどまらず、芸術的なサヴォワフェールのキャンバスでもあったことを物語っています。
時が育む素材
木象嵌には卓越した精度と忍耐が求められます。とりわけアトモス・レギュレーター ウッド・マーケットリーのスケールでは、その難度はさらに高まります。厚さわずか0.6 mmのウォールナット突板52枚からなる意匠は、緻密な切り出し、着色、彫り込み、そして組み合わせの工程を経て形づくられ、およそ80時間の作業を要します。さらに、素材の選定もまた入念な工程のひとつです。構成にふさわしい豊かな木目が表れるためには、樹木が十分に成熟していることが欠かせません。何世紀にもわたる木の歳月は、同じく長い時を見据えて構想されたアトモスの永続性と重なり合っています。
キャリバー
空気で駆動する計時オブジェ
周囲のわずかな温度変化を動力源とするアトモスの機構は、人の手による巻き上げも、外部エネルギー源も要しません。気密封入されたガスカプセルが膨張と収縮を繰り返し、その動力を主ゼンマイに伝えることで、極めて高い効率で巻き上げます。アトモスは、わずか1℃の温度変化でおよそ48時間の駆動が可能です。消費エネルギーはきわめて小さく、6,000万台のアトモス・クロックが消費するエネルギーは、15ワットの電球1個分に相当します。
キャリバー582、パーペチュアル・レギュレーター・ムーブメント
ジャガー・ルクルト製キャリバー582は、構想から製造までを一貫して行うアトモス専用の工房で製作されています。高精度の基準時計に用いられてきた、時と分を独立して表示する伝統的なレギュレーター表示を採用することで、優れた視認性を実現しています。同心円状のリング構造の中に24時間ディスクを備え、ピラミッド状に配置されたオープンワーク仕様のガイドローラー3つがその回転を安定させています。キャリバー582が駆動するムーンフェーズ表示は、3,821年でわずか1日の誤差という高い精度を誇ります。