概要
マーク・ニューソンが再構築するトラベル・クロック
デザイン
マーク・ニューソンの美学が光る、ミニマリズムのデザイン
歴史的なメモボックスの技術と造形の系譜に、マーク・ニューソンが新たな視座から光をあて、磨き抜かれた意匠と実用性を兼ね備えたコンテンポラリーなオブジェへと結実しました。メモボックス・トラベルクロックは、造形、機構、そして現代に即した意匠という共通の探求を、デザインに反映した一作です。
メモボックス — 揺るぎないアイデンティティ
歴代メモボックスのダイヤルを踏襲したダイヤルデザインは、円の重なりを基調に構成されています。高い視認性を備えたアラビア数字をなぞるように円環を描くスリットが、パワーリザーブを表示するとともに、意匠全体の要となっています。オパーリン仕上げダイヤルに配したオレンジとブルーの彩色は、作品にコンテンポラリーな印象を添えています。
自然に馴染むチタン製ケース
メモボックス・トラベルクロックは、堅牢性と軽さを兼ね備えるよう特別に設計・開発されたチタン製ケースに収められています。手のひらに自然に収まるこのクロックは、デスクやベッドサイドでの使用にも応えるようケース背面に一体型フォールディング式スタンドを備えています。
さらなる洗練を添える、スケドーニレザーのアクセサリー
マーク・ニューソンがデザインを手がけたレザーアクセサリーは、メモボックス・トラベルクロックの意匠に不可欠な要素です。このデザインを完成させる重要なディティールは、一族によって代々受け継がれてきたイタリアの革工房、スケドーニ(Schedoni)が製作を担いました。この豊かな共創から、革本来の風合いを生かした同工房のレザーによるトラベルポーチ、トラベルバッグ、ディスプレイスタンドが生まれました。トラベルバッグには、時計の調整や手入れに用いるツールセットを忍ばせています。
機能
伝統と革新を繋ぐ架け橋
「想起させる声」を意味するメモボックスは、メゾンの伝統と革新を繋ぐ架け橋です。メモボックス・トラベルクロックは、メモボックスを象徴するアラーム音、そして革新的なパワーリザーブ表示と独自の外周リューズを備え、その精神を体現しています。
シグネチャーのアラーム音
1950年開発、歴史的なメモボックスのアラーム機能搭載キャリバーは、本トラベルクロックにも受け継がれました。ダイヤル上では中央の回転ディスクの縁に配された、スーパールミノヴァ®を施したオレンジの三角ポインターがアラーム時刻を示し、学校の鐘の響きを彷彿とさせるメモボックス特有の音で、設定した時刻を知らせます。
メモボックスにとって、アラームは本質的な機能です。機械機構が生み出す理想的な音響共鳴をいかに実現するかが、その音色の完成度を左右する重要な鍵となりました。
特許取得のパワーリザーブ表示
パワーリザーブは、ダイヤル外周に円環状に配されたスリットに表示されます。パワーリザーブ1日分がダイヤル上の1時間に相当します。特許取得の相互に絡み合うヘリコイダルリングによって、香箱が完全に巻き上げられると12個すべてのスリットがオレンジ色を示し、パワーリザーブの減少に伴って反時計回りにブルーへと変化します。
直感的な操作性を携えた外周リューズ
外周リューズは、4つの機能操作を実現します。ケース背面、一体型フォールディングスタンドの下12時位置に二段式セレクターが配され、このセレクターが機能の切り替えと巻き上げおよび設定の操作を担います。セレクターの一方は時刻機能に、もう一方はアラームに割り当てられています。さらに、各モード内の2つのポジションによって巻き上げと設定を切り替えることができ、第1ポジションでは調速機構用またはメモボックス専用の各香箱を巻き上げ、第2ポジションでは時刻またはアラームの設定を行います。
キャリバー
革新精神の具現
ジャガー・ルクルトは、メゾンが培う時計製造技術をもとにマーク・ニューソンの構想を具現化し、5年にわたる技術革新を経て手巻きキャリバー256を完成させました。フォルム、サイズ、プロポーション、さらには質量に至るまで、すべてが本プロジェクトのために根本から再定義されています。
ムーブメント
12日間を誇るパワーリザーブ
移動中でも巻き上げの手間を意識せず長時間使用できるよう、キャリバー256は時刻表示専用の大型香箱2つによって、12日間という長大なパワーリザーブを実現します。さらに、アラーム機構専用として、3つ目の香箱も設けられています。
ヘリテージ
時と旅に根ざす伝統
躍動する時代の幕開けとなった20世紀、時間はもはやひとつの場所にとどまるものではなくなりました。こうした時代の流れを受け、ジャガー・ルクルトは持ち主とともに在ることを前提とした携帯可能な計時オブジェを創り出します。1950年発表の機械式アラーム時計「メモボックス」は、時間を受動的に示すものから能動的に知らせるものへと変え、やがて置時計やトラベルオブジェへと展開していきました。そして今日、この系譜はマーク・ニューソンとの協働とメモボックス・トラベルクロックという新たな表現により、今なお受け継がれています。